今でこそ日常はずっとスニーカーの私だが、若い頃はヒールのある靴しか履かなかった。10㎝のピンヒールを履いて走れた時代が本当に懐かしい。
腰を痛めてから、ヒールの靴はさっぱり履けなくなった。悲しい限りだ。
実は私は身体の割には足が小さい。だからバランスが悪くてよくコケるだの、躓くだのと言われるが、あながち間違いではなかろう。
今では太郎も花子も私の足のサイズを超えてしまった。

太郎にとっての靴は、主に装具である。普通のスニーカーを履かせることもあるが、彼が『靴、履く!』と言うのは基本的には装具を指している。
この装具、どんどん小さくなりどんどん作り替えている。不経済だなぁと思うけどこればっかりは仕方ない。

一方花子。
花子もどんどん靴が小さくなり、どんどん買い換えだ。おまけに爪先部分が破れてきたりするもんだから『また買うのか!』と思うくらいの間隔で新品の靴を履いている訳だ。
いつになったら二人共足のサイズが固定されるのか。早く知りたい。切実に。

太郎がまだ小学校に上がる前に足の小指部分が腫れたことがあった。
とりあえず骨折だと困るので初めて個人病院の整形に連れて行った。
いつもはかかりつけなんだけど、その時すぐに予約が取れなかったからだ。
で、レントゲンを撮り診察室に呼ばれた時にそこのドクターは骨折ではないことを告げた後で『……何故装具を着けているのか』と私に問うてきた。
太郎に障害があることは問診票にも記入してあるし、院内もバギーに乗っていたので知らない筈がない。
質問の意図がわからず???となっている私にそのドクターはこんこんと『装具を着けても意味がないのだ』と言うことを説教し始めたのだ。どうやらそのドクターは装具反対派らしかった。
そんなことを言われるのは初めてだったので驚いたが、そうか世の中にはそう考える人もいるのだな、とは思った。
しかしながら、もっと以前から太郎に装具を着ける習慣になっていた私にすれば『だからどうした』である。
おまけにそのドクターは、太郎のかかりつけの病院や、その病院の方針すら否定してきたのだ。
何様なんだ、こいつ。とは思ったが黙って聞いてたよ、私もさ。大人だしさ。
で、長い説教から解放される瞬間に『先生のおっしゃることに賛同される方もおられるでしょうが、だからといって私は太郎の装具を外す気持ちは全くありません。相手を選ばれてからお話された方がいいと思います。診察して頂きありがとうございました』と言い残して診察室を後にし、会計の時に手渡される診察券は受け取らなかった。もう金輪際来ることはないからだ。

今にして思えばそのドクターは昔、太郎のかかりつけの病院に就職を希望していたのに落とされた、とかその病院の看護師にフラれた、とか何かしら心に傷があったのかもしれない。だからその苛立ちを私にぶつけてきたのかもしれない。
だとしても『そんなん知らんがな』だけどさ(笑)

そんな訳で、母が知らないドクターと闘ってまで着けることを選択し続けた装具は、太郎にとっては大切な相棒だ。
これからもまだまだ身体が大きくなっていく太郎、どんどん作り替えてやるぜ!と思う母なのである。

















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by ganbaru-okan | 2017-02-25 17:40 | 息子・太郎のこと | Comments(0)