意味わからんわ

事の起こりは数年前、太郎の特定疾患の更新に保健所に行った時のこと。
保健師さんとの面談の中で太郎の入浴について問われ『妹が手伝ってくれてます』と答えた時に保健師さんが『二人共思春期に入るしね、もう妹さんではなく第三者に手伝って貰った方がいいですよ』と言った。

当たり前の意見だろう。
二人共身体も成長するし、その頃太郎はもう精通もあった。
話は逸れるが太郎の精通に初めて気付いた時は、なかなかに衝撃だった。私の中の太郎は幼いイメージのままだったからかもしれない。
慌てて主人に報告すると『当たり前やがな。それだけ彼の身体が成長してる事に感謝やで』と言った。まぁそらそうだ。当たり前のことだし。
でもさぁ、女親にとっての男の子ってやはり捉え方は父親とは違うんだよなぁ。その辺の気持ちは説明しなかったけど。

で、入浴である。
保健師さんの言ったことは至極当然だ。
だけれども現実的に大きくなった太郎を入浴させることは一苦労で、主人が不在の時は自ずと花子の協力は必要だったのだ。
で、帰宅して花子にそんな話をしてみた。
『その内にヘルパーさんに来て貰うようにするけど、それまで手伝ってくれる?』
すると花子は『いやだいたいさぁ、その話おかしない?花子は小さい時からずーっと太郎と一緒におるんやで?太郎の髭が生えてきたとか全部見てるんやで?それを今さら何なん。そんな事言われる意味わからんわ』
いや、それも全くその通りなんだけど。
『別に誰が何言うても花子は手伝える時は太郎の足持って運ぶし、そんな事を誰かに言われる意味わからん。』

『意味わからん』が好きやな、花子よ。表現力が乏しい表れやで、それ。

母だけでは補えない部分は確実に出てくる。
だからといってそれを花子に託すのが正しいのかという聞かれたら『正しくはないのかもしれんけど、そこは兄妹やし。それぞれの家庭で事情も違うんやから仕方ないがな』と思うんだ。

花子は太郎の食事介助もお手のものだ。
そして太郎に関わる人のことを私よりも冷静に見ている。
それは花子が今まで太郎と共に育ってきた証だと思う。

私が花子に太郎のことで何かを強要したことはない。太郎は障害があるんだから!と言って花子に理不尽な事を言った覚えもない。
全て花子自身が生活の中で身に付けてきたのだ。

これから兄妹であることがしんどい瞬間も出てくるだろうが、お互いが心地良い距離感を見つけていって欲しい。
いつか私が先に逝っても、お互いがお互いを大切にしてくれたら母にとってそれ以上の幸せはないのだ。








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by ganbaru-okan | 2017-02-18 13:00 | 兄妹のこと | Comments(0)