病院

太郎は産まれた時から今まで途切れることなく病院にお世話になりっぱなしである。

始まりは脳性麻痺の為のリハビリから、その後はウエスト症候群のACTH治療の為3ヶ月の入院、またまたその後は風邪を引くとすぐに肺炎になってしまい、これまた何度も入院。
今でもてんかんや整形、眼科や歯医者、リハビリの為の通院も頻繁にある。
小さい頃に比べると体力もつき体調を崩す事は本当に減ったものの、だからと言って病院通いから解放される事はこの先もない。

本人を連れての通院。
これが年々大変になってきた。
何故大変なのか。
身体が大きくなってきた為に介助が大変になってきたこともあるけど、それよりも自己主張激しい太郎を順番まで静かに待たせる事が、母にはまさにもう修行なのだ。
ひたすら喋る太郎を静かにさせる事なんて、歩き始めたばかりの子に全力疾走での50m走を強要するのと同じくらい無理がある。
通院後は心底グッタリする。勿論私が。

病院ではまだ小さい赤ちゃんを抱いたお母さんが沢山おられる。
太郎が受診するのは一般外来の時間帯ではないので、その時間に来ている子供は皆それぞれ何らかの理由があるのだろう。

時折、そんなお母さん達の中で何とも言えない目をして周りの子供を見ている人がいる。
その視線は冷淡でも憐れみでもなく、まるで我が子の将来の姿を探しているかのように、とても不安気に見える。
太郎は小児科の中ではもう立派なオッサンなので自ずとそんな視線を受ける事も多い(うるさいから特にか:笑)

『この子もあんな風になるのかな』
『いやきっとあの子よりはマシなハズ』
『……だけど、あんな風にならなかったら、一体どうなるんだろう。どうなっていくんだろう。』
そんな風に様々なんだろうな。きっと。
私もかつてはそうだった。
少しでも将来の我が子像を確認したかった。少しでも安心材料が欲しかったんだ。

障害を告知されて、まだまだ苦しくて不安で仕方ないお母さん達。
そんなお母さん達の姿に胸が痛くなる。
わかるよ。本当に痛い程、わかる。
その頃の自分を思い出すと苦しくなる。だから貴女の今の不安や葛藤、本当にわかるんだ。


どうか貴女がありのままの心の内を話せる人が側に居ますように。
どうか貴女のお子さんが貴女を癒してくれる存在でありますように。
どうか貴女のお子さんが健やかに育たれますように。
どうか貴女が貴女らしく生きていけますように。


待合室で思う事。















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by ganbaru-okan | 2017-01-20 12:39 | 色々思う事